A 本当です。
まず、航空法132条の2に、無人航空機は登録を受けたものでなければ航空の用に供してはならないと定められています。この登録とは、機体登録の事です。
無人航空機は、無人航空機登録原簿に登録を受けたものでなければ、これを航空の用に供してはならない。ただし、試験飛行を行うことにつきあらかじめ国土交通大臣に届け出ている場合その他の国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
とすると、無人航空機でなければこの条文によって規制されることはなくなります。この条文が規制しているのは文字通り無人航空機だからです。
では、「無人航空機」とは一体何なのか。
その答えは航空法2条22項に書いてあります。
この法律において「無人航空機」とは、航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他政令で定める機器であつて構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦(プログラムにより自動的に操縦を行うことをいう。)により飛行させることができるもの(その重量その他の事由を勘案してその飛行により航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないものとして国土交通省令で定めるものを除く。)をいう。
この条文に、無人航空機とは、回転翼航空機で、遠隔操作や自動操縦により飛行させるもの、と定めらているので、ドローンはこれにあてはまり、やはり無人航空機に該当することになります。
ですが、最後のかっこ書内に「国土交通省令で定めるものを除く」とあります。これは、国土交通省令で無人航空機に該当しない例外を定めていますよということです。
そこで、対応する国土交通省令である航空法施行規則5条の2を見てみると、このようなことが記載されています。
法第2条第22項の国土交通省令で定める機器は、重量が100グラム未満のものとする。
これは100グラム未満のものを航空法2条22項に書かれている「国土交通省令で定めるもの」として扱うということです。
つまり、重量100グラム未満の回転翼航空機は、国土交通省令が無人航空機に該当しない例外に定めているため、法律上無人航空機として扱われなくなる結果、航空法132条の2の定めに縛られることがなくなり、機体登録をせずに飛ばすことができるということになります。
ただし、100グラム未満であっても機体登録の義務がなくなるだけであり、どこでも飛ばせるというわけではないので注意が必要です。
A まず、ドローンの購入~ドローン飛行許可取得までの流れを説明します。
ドローンを購入するに当たり注意するポイントがあります。全てをあげるとキリがないので、ここでは「本体以外に追加で費用が発生するか」という観点から解説します。安価なドローンを購入したが、結局他に色々な費用が発生して想定していたより高額になってしまった。といったこともありえます。
・リモートIDが内蔵されているか
ドローンを機体登録するときには、リモートIDが必要となります(航空法施行規則236条の6第1項二号)。
そのため、リモートIDが内蔵されていない機体を購入した場合、新たにリモートIDを購入する必要が出てきます。
リモートIDは1万円前後しますので、例えば、リモートIDが内蔵されていない2万円のドローンを買うならばリモートIDが内蔵
されている2万8000円のドローンの方がコストや手間を考えると良いのではないでしょうか。
・操縦装置にモニターがついているか
操縦装置(プロポ)にモニターがついている場合は何ら問題はないのですが、中にはモニターなしの操縦装置もあります。
この場合、スマートフォンなどをモニターとして代用することができるのですが、なんらかの事情によりスマートフォンを
そういった用途に使用できない場合は、別途モニターを用意しなければならなくなります。
・保険がついているか
一部のメーカーのドローンは、1年間の無償保険がついてきます。
ドローンに関する手続きは通常はオンライン上で行われます(書面での申請も可能)。
オンラインでの手続きはDIPS(ドローン情報基盤システム)という国土交通省の運営するウェブサイトでおこなわれます。
まずは、このウェブサイトのアカウントを作成しましょう。
ドローンは、原則として機体の登録をしなければ飛行させる(=「航空の用に供する」)ことができません(航空法132条の2)。
そのため、DIPS等で機体登録する必要があります(機体の新規登録マニュアル)。
※ドロ-ンが外に出ていかないように閉じられた屋内で飛ばす場合などは、「航空の用に供する」とはいえないため、機体登録をしなくても飛ばすことができます(例:密閉された体育館で飛ばす場合)。
A 飛行許可を取得し、実際に飛ばすときにも、義務付けられていることや、注意しなければならないことがあります。以下の各項目をご覧ください。
●ドローンを飛行させる前には、飛行前の点検を行わなければなりません。具体的な点検内容については許可申請時に選択した飛行マニュアルに基づいて行ってください。
●機体登録されたドローンには、登録記号を表示しなければなりません。
テプラなどにより登録記号を貼り付けるなどの方法がよくとられています。
登録記号は3mm以上の文字の高さでなければなりません(25kg以上の機体の場合は25mm以上)。
(登録記号の表示等の方法)
第236条の6 登録無人航空機の所有者は、次に掲げるところにより当該登録無人航空機の登録記号を識別するための措置を講じなければならない。
一 次に定めるところにより登録記号を表示すること。
イ 登録記号は、装飾体でないアラビア数字又はローマ字の大文字により、耐久性のある方法で、鮮明に表示すること。
ロ 登録記号は、無人航空機の胴体のうち、容易に取り外すことができない部分の表面であつて外部から容易に確認できる場所に表示すること。
ハ 登録記号に使用する文字及び数字の高さは次のとおりとすること。
(1) 第236条の3第1項第九号イに該当する無人航空機にあつては、3ミリメートル以上
(2) 第236条の3第1項第九号ロに該当する無人航空機にあつては、25ミリメートル以上
ニ 登録記号の色は、表示する場所の地色と鮮明に判別できるものとすること。
二 次のいずれかの方法により、当該登録無人航空機にリモートID機能を備えること。
イ 国土交通大臣の定めるところにより、リモートID機能を有する登録無人航空機に登録記号その他の必要な情報を入力する方法
ロ リモートID機能を有する機器を登録無人航空機に装備し、国土交通大臣の定めるところにより、当該機器に当該登録無人航空機の登録記号その他の必要な情報を入力する方法
2 前項第二号の規定は、当該登録無人航空機が次のいずれかに掲げる飛行に用いるものである場合については、適用しない。
一 あらかじめ国土交通大臣に届け出たところに従つて当該届出に係る区域の上空において行われる登録無人航空機の飛行であつて、国土交通大臣が定めるところにより、次に掲げる措置が講じられているもの
イ 当該届出に係る区域の上空における無人航空機の飛行を監視するために必要な補助者の配置その他の措置
ロ 当該届出に係る区域の範囲を明示するために必要な標識の設置その他の措置
二 十分な強度を有する紐等(長さが30メートル以下のものに限る。)で係留することにより登録無人航空機の飛行の範囲を制限した上で行う飛行
三 警察庁、都道府県警察又は海上保安庁その他国土交通大臣が指定する機関の業務であつて警備その他の特に秘匿を必要とするもののために行う登録無人航空機の飛行
3 前項第一号の規定により届出をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した届出書を国土交通大臣に提出しなければならない。
一 氏名又は名称、住所及び電話番号、電子メールアドレスその他の連絡先
二 登録記号
三 飛行の日時、区域及び高度
四 その他参考となる事項
ドローンの飛行許可をとったからといっても、それにより無制限にどこでも飛行させることができるわけではなく、飛ばす場所の土地の所有者に、ドローンを飛行させることの承諾を得なければなりません。なお、この承諾は通常は口約束で大丈夫なので、承諾書までは不要です。
仮に土地の所有者に無断で上空を飛行させた場合、土地所有権の侵害などを主張される可能性がありますので注意してください。
飛行させる土地の所有者の承諾があったとしても、小型無人機等飛行禁止法によって、重要施設及びその周囲おおむね300mの周辺地域の上空における小型無人機等の飛行が禁止されています。
そのため、飛行場所の周辺300mにそういった施設がないかを確認する必要があります。
多くの方がご存じでしょうが、条例とは、地方自治体が個別に定めるルールのことをいいます。そのため、地域によってルールが異なり、条例でドローンの飛行を規制していることもあるのでこちらも確認する必要があります。
用語集でも触れていますが、ドローンを飛行させる場合、飛行計画の通報を行わなければなりません。
通報はDIPSで以下の項目を入力して行います。
●飛行許可番号
●機体情報・操縦者情報
●飛行目的・飛行空域・飛行方法
●加入しているドローン保険の内容
●立入管理措置・係留飛行の有無
●補助者人数
●出発地・目的地
●最大飛行時間・所要時間・日時
●飛行速度・高度
●連絡先
原則として、ドローンは第三者の真上を飛ばすことはできません。
そのため、ドローンを飛ばすところへ第三者が立入らないようにする措置をとらなければなりません。
一般的な方法は、補助者の配置ですが、カラーコーンの配置などによって確実に立入を防げるのであればこういった他の方法も認められます。
こちらも用語集にて解説しておりますが、ドローンを飛行させた場合、日誌の記帳も行わなければなりません。
国土交通省のフォーマットをそのまま使ってもいいですし、スマホのアプリで飛行日誌をつけれるものもあります。